岩手県の食文化の特徴

岩手県の食文化の特徴

エリア毎の特徴

岩手県は広大な土地に山地・平野・海岸線と地域毎に風土が異なることから、郷土食もその地域の特性が出ているそうです。

冷涼な山間地が多い県北エリア・・・畑作地域で雑穀・豆食文化

温暖で平坦な土地が多い県央・県南エリア・・・稲作地域で米・麦食文化
※特に県央は粉食文化、県南は餅食文化

三陸海岸がある沿岸エリア・・・魚介・海藻食文化

奥羽山脈系の豪雪地域・・・山菜、きのこ、魚の保存食文化

※及川桂子岩手大学名誉教授 ”市民公開講座6.岩手県の食文化”より抜粋

稲作地域では、江戸時代以前は度々飢饉に見舞われる厳しい土地だったらしく、加えて治める藩が違った為、同じ稲作地域でも食文化に違いが出ているそうです。
県央から県南(旧盛岡藩)は凶作で米が獲れない時に雑穀、根菜類をよく食べており、冠婚葬祭時には蕎麦を打っていたそうです。その為、今でも蕎麦が名産となっています。
一方、県南(旧仙台藩領)は、北上川がもたらした豊かな土地のおかげで米が豊富に取れ、冠婚葬祭時には餅をつき、様々な形にして食べていたそうです。その為、現在でも多くの餅料理が食べられています。

おまけ:お米の名前の由来

ちなみに。
岩手県オリジナル水稲品種に、県央向けの「銀河のしずく」があります。
「銀河のしずく」の「銀河」は、キラキラ光る星空がお米一粒一粒の輝きをイメージしていることと、「銀河鉄道の夜」の宮沢賢治(=岩手)を連想させることが由来となっているそうです。綺麗で愛情ある由来だなぁ、と思いました。名前の由来など調べてみると興味深いですね。